家業再建

 

家業の不動産業界は更に底の見えない闇に向っていた

死にもの狂いであった

倒産イコール自殺である

倒産すれば世紀の発見「寶」も、歴史の闇に消える

8年の「寶」の歳月も水泡に帰す

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金沢から姉を呼び寄せ、更に一人採用し事務体制の構えをとった

そして、真っ先に採用した近所の高さんと云う年配の女性と私が何でも係りになった

帳簿は一からであった

奪い取った通帳7・8冊だけで、帳簿を立ち上げる

姉は私を助けるため、介護施設を辞めて駆けつけた

姉も必死であった・・・・・・一時点滴を打ちに病院に通った

私は4ケ月、睡眠2時間30分であった

家業再建は「寶」の戦いでもある

姉に保証人になってもらって、銀行に300万円の緊急融資をお願いした

当座の危機的状況を乗り切るのに約3ケ月

そして何とか精神が落ち着くのに1年半程かかった

遂に大手賃貸住宅が進出してきた

一進一退の戦いは4年程かかった

4年経ってなんとか、水平軌道に入った

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いずれ新シリーズ「家業再建シリーズ」として書く予定である

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普通の人間なら、自殺か発狂しているだろう

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6年半経った今日も、変わったわけでは無い

2年前土木建築の会長が自殺した

業界の会長を歴任した○社が今年初め倒産した

関連の建築業者が自殺した

県下の建築着工件数が激減している

アメリカ経済の暗雲と原油高が不気味である

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飲み屋へ行くと、末端の声が聞こえる

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鉛色の冬空と荒れる日本海が広がる

平成191211