承禎の人生観   其の四

 

0.5秒、間一髪の危機の約6ケ月前に「寶」と遭遇している

承禎は輪廻転生・霊魂不滅・異世界を信じている

神器「寶」解明自体奇跡である

53万語彙の載る「大漢和辞典」を6往復、関係諸本2000冊以上、中国ビ

デオ約800本を踏破した

無知文盲が漢文化の歴史を覆す解明して、最終CDの仕上げまで約35年まさ

に11万時間を費やした。

それでは、承禎の異世界・天の存在を信じているその根源的神霊世界の体験を

はじめて話そう

それは「寶」解明に突入して、ほぼ完成の8年目の、正月元旦の初夢の話であ

その8年間の平均睡眠時間は3時間を切っている

2時間30分が3・4ケ月続く周期が3回あった

寝ても覚めても大漢和辞典・関係諸本、そしてワープロとの闘い、まさに気の

狂う毎日であった

トイレの中にも本と辞典が、絶えず10冊以上は置いてあった

食事は10分〜15分、風呂は殆ど入らずシャワーで5分〜10分である

そんな8年目の★元旦の朝、夢を見た。

その夢はカラー七色の夢である

しかも七色に金粉がキラキラ光っている、

そして真っ暗な夜空から黄金の象形文字が、雪の様にバラバラ・バラバラと音

も無く闇夜から降ってくるのである

自分でこれは夢と分かっていたが、寝ながら両手を合わせ、夢よ、冷めないでくれ

と祈りながら瞼を閉じ、手を合わせていた

時間にして2.3分であろうか。今でもその情景が目を閉じると浮かんでくる

それから一週間ほど経ったであろうか、新築の家の後ろの4畳の書斎で最終の

追い込みに

没頭していた

諸橋先生の「大漢和辞典」と格闘していた時、ハタと思い至った

諸橋先生はこの53万語彙の「太漢和辞典」を書き終えた時、何を思ったのか、

漢字とはなにか、最終悟ったのか?諸橋先生を乗り越えねば「寶」解明は困難

と、その答えを求める為、大漢和辞典を全て閉じて一人瞑想に入った

閉じた全13巻「大漢和辞典」を前にして、部屋の電気を消して、足を組み、目

を半眼にして瞑想の世界に入って行った

時間にして15分か30分か分からない。

目の前の太漢和辞典の表紙が目に飛び込み、口から「分かった」と声が飛び出

した。

その自分の「分かった」と云う、突いて出た声と情景は今でもはっきり覚えて

いる

諸橋先生の悟り、最終境地が分かったのである

そして部屋を出て後ろの勝手口から家の前の川沿いを歩いた

夜中の2時か3時頃、夜空は満天の星空であった

そして斜め北の空に★北斗七星がくっきりと柄杓の図形で瞬いていた

自分は星座など全く無知であったのに、その時ははっきりと北斗七星が分かっ

夜空は満天の星であった

承禎の人生であんなに満天の星空は未だ記憶にない

そして諸橋先生の漢字に対する最終の極致に至って、それから一気に「寶」の

解明が加速した

大漢和辞典の仏教部門・儒教部門殆どカット、3分の2は必要なくなった

一気に研究領域は狭まった

それまで藁をも掴む思いで混沌の中でノタウチ廻っていた

泰山の霧が晴れ、雲が開け、前途に光が差したのである

そして約2ケ月後、3月の頃のある日の事であった。

深夜後ろの四畳の部屋で、たしか難解な易の難問の箇所に取り組んでいた

部屋の空気が夜の底に沈んでいるかのように、そして時間すら沈殿する空気の

静寂、その時承禎の背後にニッコリ微笑んでいる髭の生えた★仙人の気配がし

自分は振り向きもせず、背後の老人の姿をハッキリと知覚した

怖くは無かったが、背筋が、ゾクゾクとしたのを今もはっきりと残っている

明確な背後の気配を感じながらも、逆に大漢和に没入しようとしたら、スーッ

と老人が微笑みながら去ってゆくのが分かった

同時に部屋の空気が緩んだのが分かった

老子なのか司馬承禎なのか分からない

しかし間違いなく背後に居た

構築した金城湯池の三陽地所はまだ何とか持ちこたえている、

平成31327