神器・太極「寶」の獅子「白澤」と伝播氷見の獅子文化
氷見市には何時の時代からか、五穀豊穣の願いと感謝を込めて獅子舞が舞われ
て来ました。
その勇壮な氷見獅子は、最盛期100ケ村で舞われたと郷土誌は伝える
今日でも民俗芸能としての獅子舞は市民の誇りである
東南アジア全域に伝播した獅子文化は、この氷見市でその華麗な民俗芸能とし
花開いた。
約1300年の昔、海を渡り伝播した、「寶」獅子「白澤」の精華を、郷土の獅子
文化に観る
その一・市文化財「騎獅文殊菩薩」画像
★@名刹上日寺の創建は、史料によれば白鳳10年684年で、玄宗皇帝が「寶」
制作を勅令した前年「太極」の年号です。
太極とは易の64卦から生まれた中国の宇宙観です。
上日寺境内の鐘つき堂の龍頭(りゅうず)に吊るされた梵鐘の乳(イガラシ)は64
個です
また本殿石段は64段で「寶」の太極の印面に隠秘された易の64卦が秘められ
てあります。
そしてゴンゴン祭りに打ち鳴らされる、その梵鐘の東西南北・四方には4匹の
獅子が鋳造されてあります
雨乞いの大祭に梵鐘は獅子吼(ししく)獅子吠えるで、市中の邪気を祓い、外道・
悪魔を威伏する。
さらに上日寺の本殿の支柱には本尊を守護する八頭の獅子が四方八方に睨みを
きかしております。
それらも含め、数えると上日寺には31頭の聖獣獅子が生息しております。
そして市文化財として、文殊菩薩が獅子に跨る、「騎獅文殊菩薩」画像がお寺の
宝物となっております。
「寶」完成年と同年代と推定される、天然記念物の大銀杏は推定樹齢1300年で
す
傍らの行田池は龍が生息する池として語り継がれ、上日寺霊場の異名は、獅子
吼え寺社と云い伝えられてきました。
その二・市文化財「箱獅子」
長坂神社の「箱獅子」は別名「龍獅子」の異名の市文化財です。
「寶」に鎮座する獅子の像形には中国皇帝の象徴「龍」が秘められてあります
まさに、約1300の時を経て神器・太極「寶」の伝説を、この「龍獅子」は伝
えているのです。
その三・「寶」と獅子舞を市文化財に
市刊行の「氷見の歴史・民俗」によれば、氷見市域の神社は、かつて173社と
あります
単純計算をした場合、寺社に必ずある一対の狛犬と化した獅子は173×2=346
頭です
また、氷見市は昔100ケ村と云われ、村々で獅子舞が舞われてきました。
単純に練習用の獅子頭も含め3頭と勘定すると300頭です
その他、祇園祭の山車にあしらわれた唐獅子牡丹や上日寺(31頭)などを勘案す
ると700頭は確実に超えるでしょう
その頭数は全国の動物園の全頭数を確実に上まわると勘案されます。
まさに氷見市の獅子の頭数は、人口割合から勘案すると日本一の獅子の生息地
なのです。
以上「寶」に鎮座する伝説の獅子「白澤」は、万葉時代から伝播した獅子文化
のメッカなのであります
まさに人類の至宝、神器・太極「寶」が氷見市で解明・発見されたのは歴史の
必然であります。
約1300年の時を経て、氷見市に花開いた獅子文化は市民の誇りです
観光氷見市のシンボルとして、神器・太極「寶」を市文化財に指定し、日本は
もとより世界に発信したいと願っております。