吉野先生B

 

日本一の博士から直接の電話である

しかも「寶」を先生の著書に掲載しても宜しいですか?!との内容であった

私に全く異存は無い

天にも昇る思いであった

私の解明し執筆した「寶」本の根幹と歴史の大本に疑問点があれば、絶対に取り扱っては

戴けない

勿論最終刊行前であるが、コピーしてお送りした未完成の「寶」の内容に絶対の自信があ

った

ご高齢にも関わらず、電話の声は澄んで、乙女のような声であった

!!!!!!!!!!!!!!

そして後日『易、陰陽五行と日本の天皇』(人文書院)の最終の第九章で「寶」を取り上げ

て戴き末尾の「あとがき」で私の実名を掲げて戴いた

吉野先生は陰陽五行思想から日本の神事、風俗などに光をあて、新天地を切り開かれたの

である

一連の著書は後世、日本民俗学のバイブルとなる諸本である

その著書の集大成的、大著に私の実名が掲げられたのである

再びお電話を賜った

そして「本文に高木さんの実名を掲載せず、「あとがき」とした事ごめんなさい」と詫びら

れた

私は即、「いえ、それだけで十分すぎます」「あとはいかようにでもさせて戴きます」と

答えた

そして「文章は感情を抑えて書くとかえって文章の値がでるのですよ」

「高木さんの「寶」本よかったら見てあげましょうか」

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     恐れおおくも、有り難い話であった

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     しかし私はそれには「ありがとうございます」とだけ答えた

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私は学者では無い

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あとにもさきにも「寶」本で最後である

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ヘタでも笑われようが私の手で書き上げたかった

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そのお言葉だけで光栄かつ十分であった

4年程前、BSテレビ「晩学の勧め」に出演しておいでた

私まで誇らしい限りであった

吉野先生の著書は日本民俗学のバイブルとして永遠にのこる名著である、その著書に名が

載った。

いずれ私の名は世界ナンバーワンの「寶」解明発掘者として歴史に刻される筈である

                                             平成191025