『大漢和辞典』A
漢字の「漢」の文字を『大漢和』で調べると「天の川」とある
まさに『大漢和辞典』は“漢字の銀河”であった
私は約7年間、“漢字の銀河”を旅していたのである
この『大漢和辞典』の価格は何十万円と司法書士の竹岸先生から聞いていた
その頃私は別れた妻に主力業務となった賃貸を任せていた
当時私は彼女に何十万円もすると聞くこの『大漢和』の購入を切り出せなかった
そして『大漢和』がある図書館の二階の奥が数年間私の書斎となった
その『大漢和』の発行会社が大修館で社長は鈴木一平氏である
監修した諸橋先生は勿論であるが、私はこの鈴木社長に深く深く感動した
巻末記してある鈴木社長の艱難辛苦を読んで私は図書館の二階の奥で嗚咽していた
故鈴木社長の息子さんは父親の仕事の重要性を深く理解し大学を辞めて手伝ったと言う
苦労をともにした奥様も並大抵ではなかった
私は故鈴木社長に「寶」の解明執筆を深く心に誓ったのである
反対に私の妻は、私が居ない事を幸いに遊びまわり事務所を空けていた
図書館から何度事務所に駆けつけたか分からない
その事は隣の牛乳屋の社長、東平蔵が一番知っている
鈴木社長の奥さんと天と地であった
参った
平成19年10月16日