おかげ様

 

日本語に「お陰さま」の言葉がある

感謝の気持ちで有る

兎角(とかく)忘れがちな、言葉である

承禎は地球が自分ひとりの為に回っていると思うほど、傲慢かつ身勝手な思考の持ち主である

成功した人の言葉には必ず「皆のお陰」「支えて戴いた人のお陰」と心情を述べる

立ち止まってチット考えれば、分かりそうな事であるが、人間とは浅はかな生き物である

承禎の身の回りの物でも、何一つ自分で作れない

大好きなタバコとその百円ライター・鉛筆・ガラス・陶磁器コップなどのありふれた日用品

お米・肉類・お菓子・野菜・ジュース・ケーキ・パンなどの食べ物

パソコン・洗濯機・クーラーなどの電化製品

自動車・バイクその他

何一つ造れない

日々運転する道路もトンネルも、見知らぬ多くの人の汗と結晶の賜物である、

承禎の様な人間ばかりであれば、原始時代か縄文時代から一歩も進んでいない

電球すら発明出来ない、ローソクでも無理

闇夜の生活で有る

承禎は衣料店・土木業ブロック業・不動産と歩んできたが全てお客様があって、生計を立てて来た

考えれば、何一つ生産できない無能力者・近代社会の準禁治産者と云っても間違いは無い

そんな男が、人の倍の酒飲んで、山程の女を食べ散らかし、好き放題の生活を送って来た

天神が罰を下すとしたら、人類の中で承禎が厳罰の筆頭格で有ろう

これからは感謝・感謝・お陰さまの連発である

承禎より何十年も新聞配達してきたユウコの方が上である

日本国に生れてつくづく感謝である

平成27108