火花 又吉直樹
最近話題の芥川賞受賞作品である
著者はコメデアンとの事である
しかし承禎は著者のコメディーを一度も見ていない
それでも最近受賞でよくテレビに登場する
女の様な髪型で面長の顔、とぼけた顔に知的な面を秘めている
コメデアンとは思えない、とぼけ面に芸術家的背景と知性が感じられる
テレビかなにかで、受賞に向けて2000冊の本を読んだとインタビューに答えていた
承禎はこれまでその倍以上は確実に読んでいる
それでもこの程度で有る
読み始めて言葉の表現が鋭い
承禎とは基礎学力の差の問題であろう
もっとも賞を狙う気も無く、HPで遊んでいるだけであるから仕方が無い
又吉氏が非凡な才能であることは文章の端々、いや全編に感じられる
しかし読み進んでいるが一つも面白くない
それでも若手コメデアンの世界、彼等の考え方に興味を覚えた
奇人・変人・異端・非常識・奇行・型破り・破天荒人間・知的人間の集まりだろう
普通の人間なら・とうてい交われない人種である
人を怒らす事は簡単であるが、笑わす事は至難である
笑う事は地球上の生物で人間にしか出来ない感情表現である
笑う事は万病を蹴散らす
であるから落語・漫才・コメディが商売として成り立っているのである
人を笑わすには、話し方のテンポ・口調・コンビとの間、身ぶり・手振り・ギャクの中味、
時代性・現代性諸々が必要であろう
笑わす職業、観客を作為、意図的に笑わす事は、困難である
笑わすつもりが余りに下手で、逆に観客に笑われては洒落にもならない
ホント
マアそれは兎も角直木賞や芥川賞を狙うには、過去の受賞作を一応全部舐める必要が有ろ
う
そしてその賞の傾向を把握しなければならない
「寶」本はどんな賞にも該当しない分野で有ろう
そんな事をアレコレ考えながら、このつまらない「火花」を喘ぎながら読み進んでいる
全編が148頁で完結している。
読み進んだのは78頁で、約半分で有る
本書の文体と承禎の能力とのズレで、とうとう42頁を飛ばして120頁から読むことにした。
割愛では無い、時間の浪費を削ぎたかったのである
148÷3=49であるから42頁は三分の一以下である
148―120で残りは28頁
著者に悪かったが、自分には耐えかねた
苦痛と時間の節約を兼ねて最終部分を読むことにした。
こんな読み方は過去の読書でも殆ど無い
数年前、あの長編で90%退屈であった「白夜行」そして更に拷問に近い角川春樹の「1Q04」
でもしなかった
それでもラスト28頁を読み終えて、著者の非凡さ鋭さ奇才な才能を理解できた
芥川賞に価する事は十分理解した。火花は小説と云うより自伝である
笑うネタをボクシングに例えている
我々普通の常識人とは、発想も考え方も日常生活も異世界の人間等である事を納得した
結論を先に求める自分のセッカチな性格を反省した。
近々に飛ばした箇所を読むだろう
完読しないと、不完全燃焼で癌細胞が発生しかねない。
連日の猛暑にクラーを全開し身を潜め、この「火花」で苦戦している。
考えれば、この猛暑にもT億人のそれぞれの夏がある
もうすぐ盆である
先祖に俳句・川柳の余りの駄作の山に、合わす顔が無い
今年も先祖に「寶」の報告ができない。
待つと云う事、耐える事、苦手な事、等は、癌細胞を刺激し、癌の活躍の場を提供してい
る。
盆が過ぎたら健康診断にゆこう
平成27年8月11日
癌撲滅、糞詰まり解消、
結局全部読み終えた
平成27年8月13日