★★★

日本人と中国人永遠のミゾ   李景芳(リケイホウ)

  ケンカしないですむ法



なかなか面白い本であった

かかりつけの病院から借りて来た本である

読んでいてタイトルどおり永遠のミゾに納得した

人間は環境の動物である

地政学的、気候・風土から育まれる気質、そして長い歴史から造り上げられる風習・思想・

人間の性など、国によって人間性が異なる

日本人と中国人とは距離に隔たりが有りすぎ、そのミゾは深い

「和して同ぜず」「同じて、和せず」である

しかも広大な国土と膨大な人口、果てしなき治乱興亡の歴史を擁する、混沌の隣国である

承禎は10年間も友達として付き合っている中国女性がいる

頭の良い中国人の女性である

自分がその気になれば、いつでも友達としてでなく、男女の垣根を越える事ができる

しかし、その垣根を超える事に数年逡巡している

白人・黒人・黄色人種(タイ・台湾・フィリピン)と情交を結んだが

中国人・加えて小中華、韓国女性とは関係が無い

韓国にいたっては二人も断ったと云うより、さらりと逃げた

残念であるが現在の日本外交と同じ構図である

個人が越えれば喧嘩、国が越えれば戦争が始まりそうである

交わらぬ、河が良い

これまで中国史と関連書籍を何百冊読み、そしてビデオを500本近く見た

読めば読むほど、見れば見る程、その距離は果てしない

この本は来日の中国女性が書いた本である

なるほどなるほどである

人間はお化け同様、分からない相手には、不安や不信、恐れを感じるものである

人類の魔王、毛沢東など、その最たる人間である

毛沢東には何十年間恐れと不安、いや恐怖すら感じていた

毛沢東と周辺人物の著書は相当読んだ

魔王をかなり理解が出来た

13億以上を喰わす事を考えると、何千万人死んでも不感傷になる気持ちが分かるような気

がする

兎に角読めば読むほど、知れば知るほど、距離が離れる

中国とは微笑し挨拶をするが、付き合わない方が賢明である

マア承禎にとっても日本国にとっても、永遠のテーマである

「寶」の関係で、否応(いやおう)なくここまで来た


平成
2759