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{遣唐使・安倍仲麻呂の夢}上野誠
図書館の新刊本である
この本は中味もあるし、なかなか面白かった
承禎の「寶」の時代の本である
本の中味の密度が濃いので、なかなか前に進まない
著者は文学博士で万葉集が主な研究との事である
現在奈良大学教授との事である
著書の参考文献は150冊前後
中味の濃い研究書である
阿倍仲麻呂は遣唐使で中国に渡り、当時の1000人に1人と云われる最難関試験である
「科挙」に合格し、現在の国務副大臣まで上り詰めた人とある
玄宗皇帝に拝謁し王維・李白などとも交友があった
著書には載っていないが、恐らく司馬承禎とも面識があったろう
読み終えて承禎の「寶」本の楽屋裏が賑わった
古今和歌集の「天の原ふりさけみれば、春日なる三笠の山に出でし月かも」の仲麻呂の和
歌は承禎でも知っていた
過去遣唐使の本は何冊か読んでいる
しかしこれ程研究した内容の本は初めてである
略歴に吉野博士と同じ山岳修験学会に席を置き現在評議委員をしておられる
私の寶本の中に先生の知らない事が山ほどある
近いうち先生に寶本をお送りする予定である