第二章(二)『太上老君』

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「道教」の次が幻の仙人「老子」です。

「寶」の印面中央に刻まれてある「太上(たいじょう)(ろう)(くん)」とは「老子」

の尊称で中国道教の開祖と(あが)められた人です。

また老子は釈迦・孔子とともに東洋の三聖人に数えられる人

です

そしてこのあと紹介する古代の聖帝「黄帝」と共に道教の始

祖として今日も祀られています。

老子は「()」姓で唐朝と同じ姓でした。

そのため唐朝は、老子を自分達の先祖であると大いに崇めま

した。

老子は紀元前、春秋(しゅんじゅう)戦国時代の人で、道教のバイブル的存


在ともいうべき「道徳経」上下巻5000言を著したと伝わる伝説の人です。

老子伝説に999999999万年の、そのまた9999999999・・・・万年後に

“一気”が生じ、そのまた99999999999・・・・・・万年後に「老子」が地上

界に降臨したといわれます。

また老子は日に9度姿を変え、9×9、81日母の胎内におり、生まれた時すぐに9歩、

歩いたと言う。印面は九文字です。

この老子に(ちな)む「九」数位は「寶」解明の「一」と「五」数位と同じく大切な数位です

これからも「一」「五」「九」は「皇帝の数位」と「五行思想」「易」に深く関わる数位

として登場しますので是非念頭においていてください。

更に老子は(はく)(よう)という字名(あざな)で“黄面(おうめん)皓首(こうしゅ)”であったと伝わります。

「黄面皓首」とは、顔の色が黄色く首の肌が白い人であったらしいのです。

このこともいずれこの陶磁器獅子印の地肌の色に関わってきますので覚えていてくださ

い。            平成19228