第二章   『載』

 

この章は神器・太極「寶」の基礎的知識を理解しながら進む章です。

歴史の扉、神器・太極「寶」が降臨いたしました。

神器「寶」制作を勅令した皇帝は唐代、玄宗皇帝その人でした。

玄宗皇帝は“開元の治世”を断行した有徳の皇帝として有名です。

また世界三大美女の一人楊貴妃とのロマンスで長恨歌(ちょうこんか)にも謳われ庶民に親しまれた皇帝

です。

玄宗の唐代は中国4000年の歴史上最も華やかな時代でありました。

余談であるが、クリントン元大統領が中国を訪問した時、中国政府は唐代様式で歓迎いた

しました。

いかほどさように、今でも唐代は中国人にとって世界に誇る中華の時代です。

牡丹の花が咲きほこる大唐の二京、洛陽、長安を舞台に、李白、杜甫が詠う中国文化

の黄金期”です。

書に(がん)(しん)(きょう)、絵画に李思(りし)(くん)王維(おうい)()道子(どうし)・陶磁器は(とう)三彩(さんさい)です。

そして『新唐書』『唐国史補』などに載る唐の“白磁”は端渓(たんけい)(すずり)とともに天下に貴賎(きせん)

無く用いられたといわれています。

あらゆる文化が華開き、陸路シルクロードから、波頭(はとう)をこえた海路から、世界の文化が集

まる国際都市、大唐の都にご招待です。

時に日本もまた遣唐使たちの活躍で“あおによし奈良の都は咲く花の、におうが如く今盛

りなり”と詠われた奈良時代です。

神器・太極「寶」は驚くべき歴史の“タイム・カプセルです。

それでは約1300年前の大唐にタイムスリップです。

平成1934