生前葬七

 

平成承禎が亡くなったら身柄は献体する

そして髪の毛を切って、日本海に撒いてもらう

そして七つの海を渡り、生前出来なかった世界一周旅行をする予定である

残った人に、手数を極力かけない為、事前に生前葬をした

勿論、死亡の事は、新聞にも載せない

親族にも知らせない

黙ってこの世を去る

平成承禎の美学である

自分がする事は、97歳の母親の葬儀だけである

近々に公証役場で遺言状を作成する

そして三陽地所からも身を引く準備も進める

残すは平成承禎として世界の至宝「寶」の戦いに突入する

最終章、第二の青春である



                  平成251111