サンステージ氷見

 

ご存知氷見駅裏の高層マンションである

私はバブルの頃、最上階のど真ん中の部屋に陣取っていた

富山の不動産業者から入居募集を全面的に一任されていたのである

その詳しい経緯はいずれ新設の「不動産屋の風景」で話すこともあろうから、今は置くと

して

兎に角「寶」の終盤頃、ここの7階に一人で住んでいた

この頃自宅の4畳、そして事務所2階と3ケ所の拠点を持っていた

精神的苦悶の中で、場所を変えられる事は有り難かった

記憶は曖昧だが「寶」本の終盤の頃から現在のオーナーに変わるまでの23年は住んでい

富山湾の海と立山連峰の朝夕の景色、そして四季のうつろいを眺め、私の心はどれほど癒

されたかしれない

夜の海を眺め、心でどれだけ叫んだか分からない

取り分け記憶に鮮明なのは、草柳先生に宛てた手紙を書いていた時である

天下の知性と謳われたお方への手紙である

夜の海に目を凝らし、潮騒に耳を澄ましていた

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四季の海を眺め、朝日に照らされ、そして「寶」は解明されたのである

私にとって思い出のサンステージなのである

平成19730