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『国家の命運』
藪中三十ニ(みとじ)
この著書はT内科医院から借りて来た
相変わらず、先生の選抜書はグッドである
そして小誌だが、なかなか中味が濃く、難渋した
この著書は外務省の役人が書いた書である
テレビにも時々出ていた
!!!!!!!!!!!
承禎は役人が生理的に嫌いである
これはいかんともしがたい
彼等は学校の成績が良く、頭も良い
また職業柄致し方無いが、一般の人間と距離を置く
それは収賄などに巻き込まれない処世術で致し方ないのも、有る程度分かる
全部ではないが、7割は一般人を見下すまでもなく、優越感を腹底に溜めている
組織自体、縦割り行政で致し方ないが、その杓子行儀にはホトホト参る
承禎はすべからくいい加減かつ横断的思考である
であるから、歯車がかみ合わない
彼等が役人の裃(かみしも)を脱でも、長い間の習性で、どうも合わない
しかしこの著者の藪中氏はなかなかの人物である
承禎より二歳若いが、大したものである
東大卒キャリアがひしめく中で、大阪大学法学部を中退し外務省に入り外務事務次官
トップまで上り詰めた人である
いわば、完全なアウトロー異例中の異例であろう
こんな人は面白い
外交交渉の最前線を仕切る
まさに著書のタイトル通り「国家の命運」を背負っている
真の頭の良さと、外交交渉の真髄を体得している
日本はまだ捨てたものでは無い
少し安堵した
そうそう、著書のカバーに著者の顔写真が載っている
深い知性を溜めた知者の人相である