日本の気候風土

 

正月である

原稿の書き貯めをするチャンスである

誰かが森は文化の源泉と述べていた

日本は国土の7割が森の国である

日本中何処へ行っても林や森の無い地域は無い

本当に日本の森林は文化を生んでいると実感する

鎮守の森、山の神、霊山、御山である

雨と湿度、四季が深い文化の源泉を成している

森が豊である事は日本が水の国であると云う事である

すなわち、川があり、湖があり、豊かな水が四海に注ぐ

水は万物を育む、そこから豊かな文化が生まれる

イスラム圏などに情緒や潤うような文化の息吹が感じられない

日本には五色、七色が鮮やかである

赤は紅葉・紅梅

青は海・空・

黄色は紅葉・稲穂

緑は木々に森

それに

白は雪・

全て水が森を形成し情感あふれる文化を育む

まさに彩りは多彩、万華鏡の日本である

四季は日本の国土に彩りを添える

色彩の豊かさと、柔らかさ、深さ、優しさ清さは世界一であろう

私は世界を旅行していない

そのかわり、世界の写真集をわりと多く見た

日本には世界のどんな情景より豊かな色彩がある

であるから世界に誇る和歌や俳句、そして能が生まれる

イスラム世界にそのような文化は決定的に生れ無い

アフリカの草原やジャングルでも生れまい

私は外国語が話せない

それでも日本の言葉は世界一優しく感ぜられる

しいて日本語レベルの言葉の響きを感じるのはフランス語くらいである

ドイツ語はあまりに言葉がハキハキして情感が無い

英語も感情表現が少ないように思う

中国語も3タイプのチャンポンの様に聞こえる

これは、私の勘である

言葉の響きにも水や森が影響を与えているのである

厳密には言語学者に任せるが、私の感性がそのように解釈している

古くは徐福伝説がある

朝鮮半島からの渡来人も多く来ただろう

琉球人やアイヌ人こそ古来の土着の日本人と説を唱える学者もいるだろう

しかしそれらは民俗学的には小さなことなのである

日本のこの四季に彩られた日本の森と清らかな水が、何百年何千年の歴史の精錬を

経て全てを呑み込み浄化し今日の日本民族を醸成してきたのである

学者は考古学やDNAまた歴史の検証から日本民族論を語っている

まさに縦割り学問である

今でもよく富山県の県民性が論じられる時がある

その源泉は地政学的風土に育まれた県民気質である

それら風土に育まれた県民性を、加賀藩また新潟県、能登半島に流れ着いた

渡来人の子孫などの観点から論じるのは、枝葉な話である

それは縦割り学問考証で、行政と同じ次元なのである

「寶」の歴史学者と同じ「群盲象を撫でる」である

清らかな水と山河、そして四季が日本語の言葉を生み出し、文化の基となす

もっと時間があれば、それらを学者的に理論立てたいが、やはり面倒である

正月である

時間が少々あったので、有意義かつ無価値、無責任な原稿を書いた

お仕舞である

平成24110