★★★★★★★★★
「国家の品格」藤原正彦
過去7年間で読み返した本は確かこの一冊だけである
であるから過去の本が本当に体の血となっているのか疑わしい
食事と同じで、良く噛んで味わって食べない
三度の食事も慌ただしい
風呂もカラスの行水
兎に角セッカチである
であるから読書も気持ちが先に行っているが、頭の回転が追い付かない
であるから、時々イライラが起こる
上半身は前傾姿勢だが足が追い付かず、前に倒れそうな姿勢を知的貧乏性の根性で踏ん張
っているようなものである
粗食派の貧乏性に間違いない
モグラ叩きみたいなもので、反動で女性は豪華版であった
関係ないか!
そんな性癖だが、一応すべての本を殆んど一行も飛ばさず読んできた
「寶」の執筆時は中国道教に嵌りどうしても本が偏っていた
30代は生活のため死に物狂いで働いていたので、本を読むのが極端に少なかった
この7年間は失われた時間を取り戻すためかなり精力的に読んできた
それでも読めば読むほど読書量と咀嚼力が足りないのが良く分かる
藤原先生のこの本を今一度読み返したくなって手にした
それにしても面白い
兎に角藤原正彦先生の著書はメチャクチャに面白い
そしてためになる
先生の著書はこれで確か4?・5冊であろう
本にも相性がある
著書は著者の思想・哲学。生き様の投影である
全く相性が合う
国の基に情緒とか惻隠の情とか言われると得体のしれない煙にまかれる
情には温度差がある
さりとて、「国の品格」に情とかそれらを総動員して言われると頭の悪い自分は、分かった
様な、分からない様な、気に陥るが、それでも情緒的に納得する
それが日本人の美意識、武士道精神と念を押されると、納得する
反骨精神の塊のような自分であるが、先生にかかると、魔法にかかったように、素直に納
得する
私にとって兄貴分のような存在である
藤原先生の本を読んでいない人間は、読書家として失格である
大した教養も無いヤカラである
読んでますます「寶」に対する、不退転の決意が湧いてきた
重複になるが今一度★マークをつけて推薦本に入れておこう