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『国民の遺書』

               小林よしのり

勘定に間違いなければ、この本がHPを立ち上げてから7年700冊目の記念となる本で

ある

700冊になるであろう記念の本を、どれにするか先月あたりからチラチラと意識の底に

あった

その為、高岡イオン内にある書店で、この本が目に止まり、迷わず買ってきた

この本は一度に読む必要は無い

何頁か読んで泣く

また何日か経って、泣きたい時に泣く

また休んで

そしてまた泣く

特攻隊の遺稿集である

人間本を読んで感動して泣くと、心が洗われる

この関係の本を読むと、止めどなく涙が頬を濡らす

涙で本が読めなくなる

ひとしきり泣いて、時間が経つてから、心が霊水で洗い清められたように、スッキリする

この本を読んで泣かない男は、まず信用できない

人間の泣くのには色々ある

喧嘩や競技で負けての悔し涙

肉親との永遠の別れ

友達との別れ

本を読んでの涙はそんな、涙とは全く違う

異質の涙である

そう「清浄の涙」である

この本は純粋の涙が零れ落ちる

日本中の男は勿論、馬鹿女たちに強制的に読ませたい本である

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ちなみに、私は祖父・父・兄・妹が亡くなった時、涙は無かった

大恩ある義兄弟、大兄辰の時は、号泣した

小学生4年の頃、一・二度近所の男と喧嘩して泣いた事があった

それ以外、人前で泣いた記憶に無い

しかし、本を読んで感動して何度か泣いた事がある

その時の涙は、普通の涙では無い

心が洗われるのである

この本も数頁で、涙が自然に出た

特攻で散った彼等の上に自分達がいる

意気地ない自分を見つめ

平和ボケし、のうのうと生きている自分と社会を見つめ、

日本人に生まれて感謝し

彼等の心情を思い

混濁した複雑な思いが、一挙に洗われるのである

安閑と生きている自分に頭から冷水を浴びせ

心の隅々まで洗い清められるのである

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清浄の涙と呼ぼう

死ぬまで、座右に置こう

この本で泣けるのは、純情の証拠

純情は若さである

体は日々老化していっても、純情を呼び覚ませば、その速度を減速させ、活性の効果が生

まれる

この本は精紳の底に沈殿してしまっている、青春を蘇らせる

まさに「座右の書」、私には「聖書」である

             平成221010