夫婦の旅行

 

小学六年生の頃であろう

父正俊と式部は北海道旅行に行った

銀行か何かの企画で氷見市内の事業家や商店主などの一行と一緒であったらしい

子供の我々に留守を頼んでいった

恐らく、結婚は戦争末期頃である、出来なかった新婚旅行の代わりであったろう

余程うれしかったのであろう、帰ってからも母親は何度も何度も旅行の写真を広げていた

北海道の登別温泉に宿泊したとのことであった

恐らく生涯一度の旅行であったろう

二人は本当に仲良かった

平成22220