先見の明、呉服屋

 

今考えるに、式部の先見の明には驚かされる

夫正俊が、子供の頃、炭屋をしていたことは話した

小学校一年生の頃、私の家は現在の事務所の一軒置いて横角の場所であった

即ち湊川の橋角にあった

その角家から、約70メートル山手に下がった現在の地に転居した

しかも角家は本地である

転居はMさんの借地である

本地と借地を交換したと云う

私は不動産屋である

登記簿で確認している

なぜ、本地と借地と交換したのか

それは式部が炭屋を止めて呉服屋をしたかったからである

それでも何故と疑問が湧く

不動産屋を始めた頃のある日、式部に聞いた

あの角家は坂の上にある

現在の借地はゆるい傾斜の坂の下である

お客とお金は坂ノ下で待ち受ける・・・・!!!!!

坂の上ではお客さんがこぼれて逃す

お店は湊川の橋の袂から、自転車で来て、丁度停車する距離にある

!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!

凄い

不動産屋の私が勉強させられた

振り返って考えると式部が30歳少々の頃である

どう考えても、亡き父親正俊の発想では無い

式部の発想である

私の30代にそれだけの思案が浮かぶか?・・・・・それ程の大胆な決断と度胸があるか

考えれば考えるほど式部に驚かされる

 

平成22218