コケ採りとオヤジ

 

オヤジはコケ採りが、好きであった

であるから、その血を引いて、私も何十年間、コケ採りに山に入った

昔で云うなら親子鷹である

シバタケ、のめり、一本シメジ、色々なコケを採ってきた

種類は私より多かった

しかし量は私の方が断然多い

いや、良く考えたら、父親は車の運転が出来ないし、車も持っていなかった

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迂闊であった

父親はそんなに遠くの山奥へ行ってない

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コケを採って来て、新聞紙に広げる顔が自慢げであった

その味噌汁の味が忘れられなくて、私も山に入った

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平成22113