布団敷きと蚊帳吊り
記憶がモノ凄く淡くなる頃に遡ると、私は両親と姉妹の横で寝ていた
しかし兄がそこにいた記憶は殆んど無い
・・・・・・・・・不思議である
そして何時の頃か祖父の横で寝るようになった
布団の出し降ろしも何故か私の当番になっていた
躾けられた覚えは殆んど無いが、いつの間にか私がしていた
今思えば、祖父は、わりと大柄で、スローな動作であった
そんな大声も出さず、悠々と歩く人であった
私とまったく反対のタイプであった
そうそう夏のころ蚊帳で寝るのが大好きであった
蚊帳の、あの麻の肌触りも大好きであったが、その蚊帳を吊るより、たたむのが大変であ
った。
吊るのはケタツで、部屋の四隅に打ち付けた金具に架ける、これは大した事はないが、小
さい子供の私には、片付ける為の、たたむのが大変であった
これには祖父は面倒がりの私に,閉口しながらも何度も懇切に教えた記憶がある
これは強制でなく躾けであった
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今思うに、祖父はなかなか辛抱、強い教育者であった
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・・・・この私を躾けた・・・・それが証拠である
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平成22年1月1日