娘と息子
家族を守るため壮絶な人生であった
・・・・・・・・
娘は母親が遁走した前年、平成12年9月に大学で知り合った男性と結婚した
一流企業に勤める好青年であった
この青年なら愛する娘を、導いてくれるであろう
平凡な家庭を築いてくれる事を願った
娘の無事な旅を祈るばかりであった
・・・・・・・・・・・・・
息子は母が遁走した後、月末の送金業務を2ケ月手伝ってくれた
その後不動産の仕事がどうしても合わぬと言う
お金は無かったが出てきたお金の中から450万円を渡してあった
それをもって別の仕事を探すと辞めて行った
致し方無い
合わぬ仕事を引き止めても、本人が不幸である
愛する二人の子供の旅路を、心の中で祈るしか無い
女は血を引き継ぐもの、男は思想、哲学である
私の思想、哲学を詰め込んだ「寶」本こそ我が宝、我が子と悟った
いやそう自分に言い聞かせた
人生、年を深めねば、実相は観えない
・・・・・・・・・・・・・・
男親とは悲しいものである
当時は息子を説得する間もなかった
生きるか死ぬかであった
平成19年1月28日