宗師「辰」

     

世紀の発見である

第一回の刊行本は全体の解明は網羅してあるとは言え、満足出来るものでは到底無い

既に私は、本の内容充実に決意を固めていた

約3年、絶交されていた大兄である

私は重い足を引きずりながらも、「寶」本を大兄に届けた

大兄は完成した本を一見して「気が狂う」「想像を絶する」「絶交解除」と即、言葉を発し

・・・・・・・・・・・・・・・・嬉しかった

「寶」を解明できたのは、多くの人の助けがあったとは言え、大兄の与力、導きが無かっ

たら不可能であった

    

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取り分け、この「熱風録」ナンバー6番、氷見市のゴミ民間委託の共闘以来、大兄辰に人

間の“心の表裏”を事ある毎に噛み砕いて教導賜った

「寶」の韻文に潜む陰陽、表裏一体の極意は大兄辰に伝授されたものであった

私は大兄辰の事を茅山派12代宗師司馬承禎に、道教奥義“陶印正一の法”を伝授したそ

の師11代宗師潘師正の生まれ変わりと今も確信的に思っている

因みに本名「辰也」とは一般に龍であるが大漢和辞典の語訳は「北極星」「星」「日月星」

「天子に配当」とある

人なりもそうであったが、私に取って間違いなく「標」「導」(しるべ)北極星であった。

今キーを叩くこの机の壁に大兄辰の遺影が掲げられてある

「辰」北極星は承禎が「寶」を解き明かす為、遣わされた師正であった

平成19118