ワラビの煮物

 

ワラビの煮物である

これで3回程戴いた

その人の故郷の野山で採れたワラビである

彼女の故郷は新潟の雪深い山里である

その故郷の母親が採ってきて、そして干して煮たと云う

ありふれた煮物である

高価な食材でもない

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私は美食家でもない

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微妙な味が分かるほど通でも無い

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そんな私がこのワラビを食べながらシミジミ感じるのである

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・  口の中でそして胃袋の中でワラビが優しいのである

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その人のお母さんとは一度も会ってはいない

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それでもワラビの煮方で分かるのである

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ワラビの煮付けの中に、彼女のお母さんの優しさが観えるのである

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氷見では指折る女性で茶道も経験し苦労したある女性にその煮物を差し上げた

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こんな煮物初めて食べた

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感嘆の声をあげた

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人の優しさ・・・・苦労・・・・喜び悲しみ・・人生・・・・・

ワラビに凝縮されている

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深い雪国の幸である

 

平成20年9月9日