「坂の上の雲」 司馬遼太郎 ★★★★★★★★★
参りました!!
日本の歴史小説の北斗七星である
この本四巻途中で冒頭の言葉を添えることにした
私は三陽地所再建に4年半を費やした!この間平均睡眠時間は4時間少々であった
再建の仕事の中でも、HP製作は現下の急務であった!
「寶」のHP発信も、至上命題であった
丸一年、これに取り組んだ!
三陽地所HPに私の個人的コーナーを設ける事は、他社との違いを強調する、私のこだ
わりであった
そのため読書コーナー、その他を設けた
そんな目論見があるため、この大不況下、再建途上中にも、読書を絶やさぬようしてきた
そして今年最後にこの本に遭遇したことは、運命的にも感ずる!
私も拙著「寶」を準備段階から約10年4万時間以上をかけて書き上げた
本を書くことの厳しさを体で知っている!
驚嘆すべき本である・・・・・・・・・!
<一巻>
今年読んだ本の中に吉田松陰がある
維新の幕を開いた人である
地元生んだ幕末の剣聖・斉藤弥九郎の著書、そして同じく近代日本の産業の基礎を築いた
浅野総一郎の伝記、2人共幕末〜明治を舞台に活躍した人の著書である
この本も明治が舞台である
末は博士か大臣か!
明治と言う時代の熱気が伝わってくる
民主党の若き前原党首の愛読書がこの著書と聞いた
そして今月読んだ、「亡国日本への、怒りの直言」の中にもこの著書の名が出てきた
長い間小説は殆ど読む間が無かった
司馬遼太郎さんは改めて言うまでも無く日本を代表する歴史小説家である
私の好きな歴史小説家の宮城谷昌光さんは確か司馬遼太郎賞を近年受賞した筈?!
「寶」本を贈ったとき、宮城谷昌光さんから、丁寧にお詫びのファックスが届いた
「この国のかたち」などの短編は散見したが、小説は初めてで、一度は司馬先生の小説を
読みたいと思っていた、
そうそう東京山手線?の何駅かも忘れたが、建物の壁にどんな言葉かは忘れたが司馬先生
の言葉が書いてあるのを記憶している!?
全3巻、読み始めた日付を記しておこう!今日は11月6日である!何冊も同時並行して
読む癖で、今月一杯は無理か?!
<一巻・途中報告>
明治政府の富国強兵策、凄いとしかいいようが無い
開国、維新の熱気が伝わる!知らないことが余りに多い
ロシアのバルチック艦隊を破った日本帝国海軍を指導したのがイギリスのダグラス少佐と
ある。
また陸軍の参謀将校はドイツのメッケル少佐で「日露戦争の作戦上の勝利はメッケル戦術
学の勝利である」といわれたほどであるとのこと!
そのメッケル少佐に感謝の手紙を送ると「予は初めから勝利を信じていた、この勝利は、
日本古来培養せる精神の致すところ」と返信が来たという
秋山好古、真之兄弟、私の全く知らない人物である!
正岡子規・高浜虚子、夏目漱石、東郷平八郎まだ全体が掴めていないが少しづつ、少しづ
つ面白くなってきた、
一巻を読み終え、司馬先生は凄い!と思わずにはおれない!
どれ程の資料を、足で集めたのか想像できない!
想像であるが歴史小説を書くには、まず小説全体の構想を練らなければならない、そして
語りたき中心命題、テーマを決定しなければならない、登場人物と時事を年表して、さら
に系統、体系し、時代の潮流を読み、足で地理を確かめ、風土・風習・方言を知り、登場
人物の出身地、経歴、業績を徹底調査し、その人物像を確立して、その人物が時代に果し
た役割を考えながら、物語を推し進める、しかも古文書、文献を解読しなければならない!
その背景も分析しなければならない!
登場人物の家系、師弟関係、横の繋がりまで調べてある!そして出身の藩の情勢と維新へ
の取り組みまで及んでいる
小説に載る資料的記述の恐らく何十倍、いや何百倍の資料が背後に潜む!
しかもテェーマとなる時代の前後、歴史の潮流を理解していなければならない!
さらに当時の日本を取り巻く、国際環境も念頭におかなければならない
ロシア、トルコ、イギリス、ドイツ、フランス、清国、韓国の歴史、文化まで知らなけれ
ば、当時を語れない!
しかも、本書には当時のドイツ、フランスの軍隊の戦術、基本戦略の違いまで研究してあ
る!
想像できない資料の山から構想を練り書き上げてゆく!史実の徹底調査、それがこの圧倒される歴史小説を生んだのであろう!
これは小説というより歴史そのものと言って過言ではない
現実、史実に限りなく肉薄しながら、しかも読者を引き付ける面白さもなければならない、
さらに読者と時代に訴えたき命題を絶えず意識しなければならない!
ブームではなく、普遍的な内容が求められる
気の遠くなる作業!3巻書き上げるのに、どれくらいの資料を踏破し、どれくらいの労力
を費やすのか?想像も出来ない!でも苦しいが楽しいだろうなあーと!夢見る!
11月は他の本を読むのに忙しく、現在一巻をようやく読み終えた、この時代に、我が郷
土が生んだ偉大な巨人、浅野総一郎が活躍した時代でもある!
時代の基礎を築いた、浅野総一郎や安田善次郎などの、事業家は登場するのか!
歴史小説には、ノーベル賞受賞のカレルが述べる、分析からの総合が求められる!
一巻を読み終えての感想である!11月26日一巻終了
圧巻!言葉が無い!
<二巻>
アメリカ海軍、マハン大佐と秋山真之の記述、アメリカ、イギリス、ドイツの比較論とそ
の周辺調査、凄いとしか言いようが無い
小村寿太郎と真之のアメリカでの活躍!
現実的には戦争と関係ない子規とその周辺を描写しながら、日本を取り巻く列強と富国強
兵の時代を展開している!二元手法でかえって、時代の日本が鮮明に浮き出している!
巧妙な二元手法で小説が映画の様である!
二巻239頁、この小説を“どう書こうかと悩んでいる”・・・・ホント?!
これだけの面域を押し進める!どう完結させるか!悩ましい!本音も少し?!
兎に角、凄い!
これ以上、キーを停止!この著書の感想を書くこと自体不遜である
並の歴史学者など、傍にも寄せ付けない! 12月30日
<三巻>
日本海海戦
旅順攻略
読んでいて自分が戦場にいる錯覚に陥る!
まさに徹底調査の賜物である!凄いとしか言いようが無い!
乃木将軍の事は何かの本で知っていた、また昔映画にもなって記憶していた!中学のころ
か?!
乃木将軍の頑迷!無能に腹が立つ程である!
恐らく乃木は血液型●型?!!であろう!
能面の毛沢東に懐疑的であったように、乃木将軍を賛美化した物語りに、私は昔から何故
か不思議に懐疑的であった!
映画で!確か乃木将軍の家に市民が投石していたシーンがあった筈
人格者タイプ!ハッキリ言って、このタイプの本質は戦略家としては頭が悪いのである!
私の経験的直感!孫子の兵法の極意、敵を知って己を知って戦わば百戦危うからず
用兵は奇道なり!司馬先生さんは、それでも将軍をかばっておられる、参謀の無能に責を
おいておられる!それも見方によれば的を得ている、将は参謀と違い不動的姿勢が求めら
れる!
しかし将が無能だから、参謀の無能も見抜けず、全体が単純無能集団化するのも事実であ
ろう!
確かに乃木将軍には日本的美学が感じられる、しかし無駄に死した名も無き兵達には美学
も何もあったものでは無い!
司馬先生が書かれたころも、乃木将軍の孫または親族も存命であろう
・・・・・・・・・・。
敵将ステッセルは乃木の単純、無策、無能に呆れたであろう
過去に長く付き合った人がいた!
私と対象、精錬潔白、誠実な人であった!また頑迷な人であった
謙虚な人であった
しかし本など殆ど読んでいなかった
ものの本質を見る能力が浅かった!
周りから手本にされる生活態度と姿勢だけが取り柄であった
ふと、本を読んでいてその人が思い起こされた!
東条英機も人格者であつたと言う
日本人はどうも人格者が好きである
その場合、各参謀がよほど優秀でなければならない
現代のマスコミも総理に人格者を求める
● ●首相の女性問題、下ネタの話になると!待ってましたと!書きまくる!!!
殆どヒステリー、ジェラシーである!
民間の人材が殆ど入っていないであろう現在の自衛隊は?????
不安しか無い!歴史の教訓を生かされるか??????はなはだ(否、断定的に!)懐疑
的である!!!!自衛隊の幹部、隊員すべて必読、義務の書である!!!!!
勿論日本男子必読の書である!!!!!!!!
兎に角圧巻、読み疲れる!
12月4日(完)
<第4巻>
昨日3巻を読み終え、図書館に返本し、この本が6巻であることを知った!
今日12月5日、雷と霰、朝4時に目覚め、レストラン・ジョイでコヒーを飲みながら4
巻に突入!もう師走である!今年最後にこの本を手にするのも、何か縁のような不思議な
気がする!
日本側の資料だけでなく、ロシアの資料も徹底的に調べられてある!
恐ろしいくらいである!
これから203高地攻略・・・・・読み足が重い!気分が悪くなる!
読んでいて気が狂いそうである!読み飛ばしたい心境、1・2頁読んでは休む、また進む!
遅遅として進まぬ・・・・・・・・!
書いている司馬先生も、頭の中は完全に戦場にいる
まともな神経で書き進めない!!!!!「寶」を書いた私には分かる!!!!!
もつと紙面を割けば、発狂しそうである!書いていて心と頭を沈静させるのに大変であっ
たろうと想像する!!!!
無能将軍の事を考え、自分が従軍している事を考えると私まで気も狂う程である!
・ ・・・・・・・・・・・!死者と歴史に鞭打つ気は無いが!・・・・。
坂の上の雲どころか、203高地の硝煙跡の斜面を、這いつくばりながら死体の山をよじ
登っているような心境である!
確かテレビで司馬先生が第二次世界大戦のノモンハンの戦況を書こうとして書けない!
気が狂いそう!と言っていたのを、覚えている
旅順攻撃ですら、読んでいる私が狂いそうな程である
・・・・・・・・
読み進むのが辛く、フッとロシアの女性の事を思い浮かべていた!
私は、高校卒業後約8年間港の仕事に就いていた。
ウラジオストックなどから輸入される北洋材の検数、検量の仕事でロシア人と一緒に仕事
をした!男女問わず本当に純朴、素朴な民族であつた!
「幾く山川」で瀬島龍三先生も、述べておられた!
司馬先生も語っておられるとおり、スターリンなどの指導者と一般の国民との落差、困惑
する!
シベリア抑留政策や崩壊した東欧政策など思い浮かべるに、指導者と国民との著しい差は、
理解できても、恐怖、構えてしまう!
ウラジオストックの地名は“東を征服せよ”の意味であると言う・・・・知らなかった!!!
函館港、又は留萌港の名を廃止し“北伐”“露倒”“忘露”などに変名しなければならない!
完全に余談だが、旧ロシア・今はウクライナとなつたが、そこの女性と互いに一目で気が
合いデートを重ねた!棒高跳びブブカ、チェルノブイリで知られている国である!
名はエルラーと言い、短大卒で女優になれるほどの“クラスウェル”金髪美人であった!
二人でいつもドライブを楽しんだ!弟は医者で、エルラーは外科のナース、そしてクリス
チャンであった
極東のロシアの平均女性より、完全に知性は上であるが、それでも今時の日本の女性より
遥かに従順、素直であつた
数回のデートのあと、待ち合わせ場所に私より必ず5分前に来ている事を話したら(命じ
た)、以後必ず5分前に待っていてくれた!
ロシアの家庭料理、ボルヒチを作ってきてくれた、
別れの日、大きな黒のサングラスの下から、流れ出る涙が、今も忘れられない、
二上山の渓谷と、陸水を分ける漁火!夕闇の別れ!“ドスピタニア”であった!
ほろ苦い感傷に浸りながらも、一般国民と、ロシアの権力者とは、切り離して警戒が必要
である!
エラーの事を、頭にかすめながら、旅順、203高地、爾霊山を読み終えた!
不謹慎ではあるが、フィルターでも掛けなければ、読むに耐えなかったのである
<203高地、215頁完>
バルチック艦隊がアフリカ大陸をなぞって極東までの1万八千海里の遠征、現代のように
船室にクーラなど殆ど無い時代!甲板は焼け付く太陽で裸足では絶対に歩けない!夜の船
室など恐らく寝れる状況下にない程であろう
寄港地アフリカのダカール!
私は船上の仕事をしていたので、分かる!
神戸に勤務していた時、オーストラリア辺りから、輸入していたハイド(牛の生皮)の荷
揚げに船倉に入ると、船倉の床に5センチ程、白い雪が積もっている、しかも雲海の様に
波打っている!見ほれるような純白の雪景色!!!!!
それがナント!何千万匹のウジ虫なのである!!!!!
そんな諸々の過去の事を思い出しながら読み進む!
人間一生にこんな凄い本を書けるのか!と頭の中で総合的に想像しながら、読んでいる
ロシア人は純朴であった
しかし“シベリアの熊”は昔も今も歴史の厳重注意、日本は永遠に警戒せねばならない
完全に平和ボケ!ボケならまだ良い!腐る寸前!
アメリカとロシアとの兵力削減協定などを見ると、現在もロシアのミサイルの数は相手の
倍の数を保有していないと、安心できない民族である!
人間と同じように民族の気質、性格は今も昔も変わらない
イギリスとの同盟、知らなかった、英国は今も信用できる国!
賢者は歴史に学ぶ!歴史は繰り返す!
記憶に深い、北洋材運搬船クララゼドキン号、ワリーャ・思い出のドスピタニア!
<4巻完>平成17年12月10日
思い出した!昔読んだ「徳川家康」山岡荘八著、先生は確か特攻隊の生き残りで、
特攻で散った戦士の鎮魂と、世界平和を念じて書き上げられた!
後二巻残すが、司馬先生も今日の日本民族を心配し書かれたのであろう
先生も述べておられる、この作品は小説であるか実に疑わしい!と
事実に拘束されることが100%に近いと・・・・・・!
読んでいて気が遠くなる!
言葉にならぬ!
私も気の狂う世界をさ迷った!!!!!!!
労力と調査の領域、深度は間違いなく先生が上!!!!
先生との違いは、陶磁器の神美、未知、神秘、宇宙の謎、易宇宙、その他
ロシア革命に火を着けた男、明石の事を偏執的と先生は言う
思わず吹き出してしまった!!私も相当な偏執狂だが、書いておられる先生こそ、日本一
の偏執狂である!笑い!
私の「寶」の場合は、はからずも踏み込んでしまったのである!
途中引き返せなくなったのである!
このような本を書こうと思っても・・・・・・絶対に止める!
読めば読むほど気が遠くなる!
・・・・・・・・・
読み手が疲れるのである!先生は最高に楽しく、常人に理解出来ない世界
エベレストの登頂、サハラ砂漠横断、ヨットで太平洋、大西洋を横断、北極圏走破
マリハナ深海潜行・・・・!
私も「寶」の時、そんな心境であった
当時私は、それに加え宇宙の果てまでいってきた思いであった
先生には遥か及ばないが、視覚的には全く見えない世界でも無い!!!!!!!
しかし私なら、しない!
完全に脱帽!頭をハンマーで殴られた思い!
この本に出会ってヨカッタ!
不思議な縁と思う!
一年の締めくくりに出合った!
12月14日16時30分完
<第6巻>
12月15日 7時30分 漁港の海寶で刺身朝食!キトキトの刺身と魚の味噌汁最高
である!独身に氷見!最高である!
いよいよ最終6巻に入った、
これまでヘトヘトになりながらも、5巻一行も飛ばさず読み進んできた!
これだけの著書である!司馬先生への敬意からも読み飛ばすことが出来なかった!
読書人(自称)というより、日本人として読み飛ばす事ができなかった!
多くの!先祖の屍の上に我がいる!
そして、その事を日本民族に伝えたく、書かれたものである
私も「寶」本を書いた!
先祖の墓に3度、お願いに行った
そして祖父に誓った!
神仏に祈った!
「寶」本を通して、司馬先生の気の遠くなる地下の堆積物が見える
先生はこの本を書くために世に送り出されたと思わずにはおれない!
日本男児は先生の意思をしかと受け止めねばならぬ!
気が狂う程であった!思考の停止!本自体より司馬先生の完璧!とまでゆかないが、それ
でも然として統合された狂気!
誰も入る事の出来ない世界!
あの世でお会いしたら、是非お話をお聞かせ願いたい!
今12月15日、1時58分
雪の夜道!今しがたスナックで飲んで帰宅、そしてキーを叩いている
女と言う生物に!ますます足が遠くなる!
頭の良い女性である!
女として頭が良ければ良いほど足が遠のく!
・ ・・・・・・
楽屋裏が見えてくる!!!!
初めから楽屋裏を見せていれば可愛げがある
周りより間違いなく知的に違いないが
・ ・・・・・・・・・
・ でもダメだ
可愛くない
・・・・・・・・
ママはいい人と思うが!
ダメだ!!!!!!!!!!!!!!
女は可愛いがいい!
・ ・・・・・・・
恋愛小説、文学などを書く小説家は女性と言う生物しっているのかな????!
・ ・・・・・・
女性題材の本など私には到底ありえない!!!!
・ ・・・・・・・
男女関係のない女性!・・・・・淡い思い出の女性が一番!
・ ・・・・・・・・・・・・
風化した思い出のメランコリー!
・・・・・・・・・・
こんなことでも夢想しなければ、明朝起きるのいやになる!
・ ・・・・・・・
チョッと詩的かナァー・・・・・・
・・・・・・・・・・・笑い
つくづく自分の頭の悪さに、納得!呆れる!
・・・・・・・・
今2時30分
・ ・・・・・・・・
窓の外は雪・・・・・
・・・・・・・・
明日は晴れるか!
・・・・・・・・・・・・(全然関係の無い感想!!!!!しんどい本)
山岡荘八の「徳川家康」より遥かに凄い!
・・・・・・・・・・
私も恐らく日本でも上位に入る完璧主義者?!そして偏執狂だが、司馬先生の偏執狂は桁
違い!凄い!・・・・・の一言・・・・・見えない訳ではないが、兎に角遥か前方である
第6巻88頁「日本の何時の時代も外交問題には、冷静さを欠く刊行物であり・・・・・
常に一方に片寄ることの好きな日本の新聞・・・・」
まさにその通りである!!!!!今日現在もそうである!!!!!
中国報道、靖国問題、尖閣列島、竹島問題、その他青少年の問題にしてもその根本原因を
何一つ見ていないのである!!!!!!
戦後の朝日、毎日新聞、考えられない教養集団である
・・・・・・・・・・・・・「寶」あらゆる新聞社、週刊誌、テレビ局に発信している
彼らがどれほどの教養か!!!!疑わしい限りである
社会のインテリとしてのプライドはあるのかと、疑うばかりである!!!!
・ ・・・・・・・
敵国ロシアの大局から現場の細部までの徹底的検証が載る
大陸の各部署の戦況、大将クロパトキンの心理の描写、バルチック艦隊の大航海の遠征詳
細・・・・!!!!!
ロシア側資料の徹底分析!翻訳資料あるのか?!
恐るべき調査!考えられない実態と真実その実像に迫る執念!!!!
今日のマスコミの軽薄さ!・・・・・・・・・!!!!!
日本民族にのこした先生の遺言の書である!!!!!!
12月15日21時10分・・・・雪が横なぐりに降る・・・・!!!
・・・・・・・・・134頁
東郷平八郎元帥、私は元帥の書を手にしていた!平成承禎である!贋作やコピーではない
真筆である!10年ほど前、学生時代より30年近く友であった島尾のA君に差し上げ
た!
横額で言葉は忘れたが、5文字の中に「誠」の文字が書かれてあった
平八郎の花押があり、文字は誠実で素直、そして静かで伸びやかさがあった
東郷元帥の人柄そのものの文字であった!
Aさんの、床の間の鴨居にいまも掲げられてあるであろう!
バルチック艦隊の航路は日本海側か太平洋側か!!脳裏にのこる東郷元帥の書体から
迷いが微塵もない、不動の心が感じられる
横道にそれたが、司馬先生の、両軍の各将の人間分析と心の中の読み!凄いとしか言葉が
見当たらない!先生自身どれほどの人生の苦悩を経験されたのか想像もできない!
苦悩、苦痛、辛酸、苦渋を味わわなければ、人は見えては来ない!!!!
・・・・・・・・
バルチック艦隊の第一発見者で粟国島の奥浜牛という青年と他4名の話を先生は取り上げ
ておられる!第一発見者でありながら、小さな孤島のため連絡が遅れた!しかし彼らの決
死の行動を取り上げておられる!歴史に埋もれそうな事実を救い上げて紙面を割いておら
れる!
・・・・・・・私の頬に流れる涙があった
祖父か父親か絵本か忘れたが、「天気晴朗なるも波高し」この有名な言葉は小学3・4年生
頃には知っていた
父親がわりと絵が上手で、その影響か小学生の頃、恐竜の絵や軍艦とくに大和の絵を良く
描いた覚えがある!
多分その頃、何かで目に触れたのでであろう!
兎に角、余りの事実検証のため、日露の艦上、日本海上にいる錯覚に陥る
自分の頭上を砲弾が飛び交うようである!
天才、秋山真之と好古兄弟殿、に平成承禎、敬礼!永遠に記憶にとどめておきます!
この海戦で1つだけ、私に作戦を求められるとしたら!どうするか
敵味方艦影を誤認している、ロシアの艦船は黒色、私なら砲弾にペイント弾(夜光塗料、当
時は無かったか?!)
を使う!
・ ・・・・・・・・・
メッケルありがとう
司馬先生が10年費やされたとのこと・・
・・・・・
私は今も戦っている・・・・
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
窓の外は雪である!
・ ・・・・・・・・・・・・・
平成17年12月16日21時25分(完)
・・・・・・・・・・・・・
<あとがき>をよんで
執筆に4年と3ケ月準備期間が5年ほど、約10年40代がこの本に費やしたと言う
私は50代を消失した!先生と同じくあらゆる儀礼を欠いた
“書き終えたとき、頭の中の、夜の闇が深く遠く、その中を蒸気機関車が黒い無数の貨車
の列を引きずりながら轟々と通りすぎていったような感じ”と感想を述べられておられ
る!
・ ・・・・・・・・・・私の感じとは違うが、先生のその思いは私には良く分かる
・ ・・・・・
私の場合「寶」解明の書は、「寶」の闘争の第一ラウンド!
「寶」のHP作成が第二ラウンド!
そして「寶」発見を発信し日本道教学界との戦いに突入した現在が第三ラウンド!
記憶が不確かになってきているが、約15・6年は費やしている
・ ・・・・・・・・
いずれにしても疲れた
楽しく、簡単な本が良い!
映画か、アウトドアがいい
・・・・・・しばらく本が読めないであろう
・・・・・・司馬先生に感謝の意を捧げる
残りの仕事を片付けたら、一人で旅行に行きたい
・・・・・・・・・。