『大切なひとへ』

瀬戸内寂聴

 

ステキなお方である

瀬戸内さんが人生で出会った方々の思い出が書かれてある

三島由紀夫・美空ひばり・菊田一夫・市川房枝・勅使河原蒼風・岡本太郎・水上勉・その

他色んな人の思い出が書いてある

その中で一番心に留まったのが「父という男」の小節であった。

この「父という男」の題名そのものに父親との関係が鋭く表現されてある

本の発刊が2007年で今年である

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彼女の父への壮絶な思いが描いてある

彼女と父親とは殆どか会話が無かったと言う

父親が娘に余り会話をしなかったのは愛情が無かったからでない

有りすぎたのである!

長女や長男なら目の届く身近におれる

離れる運命、馬鹿な子程、男親は心配しているものである

狭い母親の近視眼的愛よりも、男親の子への愛は大きいものと私は確信的に思っている

瀬戸内先生程の人でも父親に対する感慨はこの程度かと少々落胆した

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ここは二度読み返した

繰り返し読んで、彼女の深い悔恨も感じられた

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それ以上はお二人にしか分からぬ世界である

平成19618