「寶」解明への序曲(九)
私はセッカチな性格である。
大阪から引き返して即私は、石川県寺井町九谷焼研究所に電話を入れて、
陶磁器か否かの鑑定を頼み込んだ。
するとまず富山県中央研究所に材質を見てもらえる機関があるから、
まずそこで鑑定をなされたらとの言葉であった。
中央研究所はお隣の高岡市二上にある、私は電話を入れ、即車を飛ばした。
課長と技術者二名、計3人が立ち会った。
3人共、外観からは200%と言いたいが、後は破壊検査をしなければ
ならない。
現時点99、9%陶磁器と申しておきます!との回答でした。
私は一ヶ所では後日の戦いに心許なく、係りの人から寺井町の九谷焼研究所
に電話を入れて戴き、翌日石川県寺井町に車を飛ばした。
所長と技術者の2名に拝見戴いた。
すると中央研究所と同じく200%と言いたいが、やはり最終は破壊検査が
必要で、現時点99、9%の確率で陶磁器と申しておきますとの答えであった。
但し、技術者の方は、比重分析である程度の成分分析はできますが、貴重な品
と思われ、貫乳などにカビが生ずる怖れもありますから、素性がはっきり
するまで今はしない方が良いでしょうとの言葉であった。
公的機関2ケ所、計5名の見解は共に99、9999%陶磁器であった。
平成19年2月25日